<土壁用壁土圧縮試験の実施にあたって>
土壁用壁土の壁土圧縮試験に関する留意事項および圧縮試験の試験体作成から養生・試験についての方法・期間について下記に示します。
1.壁土圧縮試験に関する留意事項
先般、一定の条件を満足する土塗り壁について、従来の壁倍率0.5倍を超えて、1.0倍,1.5倍とすることが可能となっております。壁土に関してその条件を表1に示します。
2.試験の流れ
壁土圧縮試験の流れは以下のようになります。
① 試験内容の事前打ち合わせ
壁土の種類、壁土搬入日時、試験実施仮日の決定
② 申請者より当大学校に援助計画課に申し込み
別紙の申込書に必要事項をご記入ください。
③ 壁土の搬入および試験体作製
決定日時に壁塗り直前の状態で試験場まで持参して頂き、型枠の中に入れます。
ひび割れ等の不測の事態に備え予備試験体も併せて作成します。
④ 試験体養生
時期によって養生期間が異なります。おおよそ2ヶ月程度かかります。
⑤ 試験体切断
所定の寸法に試験体を切断します。
⑥ 圧縮試験
⑦ 報告書の送付
※ 申し込みから報告書送付までには、約3ヶ月程度かかりますので、余裕を持ってお申し込みください。
3.壁土の圧縮試験方法
(1)概要
試験体は、バット状の型枠で乾燥させた壁土を、所定の形状に切り取り、これを圧縮試験します。加力は一般の万能型の圧縮試験機で行います。
(2)試験体の製作
試験体は以下の手順で製作します。
① 型枠用合板等で作製したバット(幅400×長さ600×深さ70mm)に壁塗り直前の壁土を入れ、十分に乾燥させます。なお、壁土を入れる際の鏝ならしは、表面を平滑にする程度とし、鏝圧を加えるなどの強度が高くなるような行為を行ってはなりません。また、壁土が型枠に付着し、凝集効果の阻害とならないようポリエチレンシートを型枠に敷いておきます。試験体作製に必要な壁土の量は50リットル程度です。
② バットから、150×150mmの大きさの試験体を6体切り出します。周辺部の壁土は使用しません。切断は、切断面が垂直となるように昇降丸鋸盤で行います。
③ 試験体切断後、ノギスにて上中下3箇所の断面を測定し断面積を、また左中右の3箇所を測定し試験体高さとします。
4.試験方法
万能材料試験機により一軸圧縮試験を行います。加力は変位制御(加力速度1mm/分)とし、荷重をロードセル、変位を試験体の左右に設置したひずみゲージ式変位計により計測します。
試験体数は、6体となります。
5.試験結果
試験結果は、以下の手順でまとめます。
荷重は断面積あたりの応力に変換します。変位は試験体の元の高さとの比率(ひずみ度)で整理します。応力度については(1)式、ひずみ度については(2)式、含水率については(3)式、気乾密度については(4)式により算出します。
・・・ (1)
σ:圧縮応力度(N/mm2),P:荷重(N),A:加圧面積(mm2)
・・・ (2)
ε:ひずみ度,Δh:変形量(mm),h:試験体高さ(mm)
・・・ (3)
w:含水比(%),Ma:試験後の試料の質量(g),Mb:試験後の試料の絶乾状態の質量(g)
・・・ (4)
ρ:気乾密度(g/cm3),M:試料の質量(g),V:試料の体積(cm3)
6.試験結果の取り扱いについて
試験結果については、学会等学術研究の資料として使用させて頂く場合があります。