土壁ネットワーク 土壁実大面内せん断試験 大変形後の簡易補修の効果

土壁ネットワーク 土壁実大面内せん断試験 大変形後の簡易補修の効果

試験の概要について

 

 

U 大変形後の簡易補修の効果(試験体B、C)

 

 

 

 

 

 

試験の目的

 

 

 

一度、せん断試験を行った土壁試験体
(1/7.5rad以上の変形)に再度壁土を塗り直すのみの簡易な補修を行い、再使用の可能性・耐震性能の確認を行った。
・ 一度せん断試験を行った軸組と小舞下地を使用した。
・ 軸組の柱間は1間(C-2試験体のみ3尺+3尺)で、間渡し竹および割竹寸法は、告示に示されている仕様 (間渡し竹小径φ12mm以上、割竹幅2p以上、割竹間隔45mm以内)に拘らない地域の仕様である。
・ 簡易補修の程度は、小舞の藁縄の補修のうえ、壁土を再度塗り直すという補修を行っている。なお、構造材の接合部は、殆どが折れているが補修は行っていない。
・ 試験方法は、2006年度と同じタイロッド式で行った。
<試験体の仕様>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

試験体・B-2(補修):1間壁、中塗り・片面(塗厚8mm)

 

 

 

 

○中塗り壁土の圧縮強度の差※を配慮して換算すれば、補修後の最大耐力は0.88倍となっている。これは柱-土台、柱-梁接合のホゾのモーメント抵抗の発現がなかったことが起因しているためと推測される。

 

 

※中塗で使用した壁土の圧縮強度(1.05N/mm2)が健全な状態の試験体(0.73N/mm2)の1.4倍であったため健全な状態の時と比較すると初期剛性は1.21倍を示している。

 

 

 

 

試験体・B-3 (補修): 1間壁、中塗り・片面(塗厚16mm)

 

 

 

 

 

○中塗厚さがB-2(補修)試験体より8mm厚いため最大耐力で1.1倍の増加となった。

 

 

 

 

試験体・C-2 (補修):3尺+3尺壁(四国間)、中塗り・片面(塗厚9mm)

 

 

 

 

 

○壁倍率は0.16下がっているが、壁倍率1.0は確認できる。

 

○エネルギー吸収能力を示す面積Sについては、健全な状態の0.65?0.88倍となっており、最大耐力後の荷重低下は健全なものと比べホゾが折れていることにより進行する。

 

 

 

 

 

軸組の抵抗モーメントによる負担割合

 

 

○簡易補修を行った3試験体ともホゾが破損した状態であり軸組み仕口のモーメント抵抗はあまり期待できない状況にあり、耐力壁としての性能低下が認められた。

 

○別途実施した柱-土台、柱-貫の接合部実験(試験体数3体)および軸組+貫試験体(H試験体、2007年度の試験体数は1体)の実大実験より仕口の抵抗モーメントの算出を行った結果(右下グラフ参照)、軸組が負担する割合は、耐力壁の全抵抗モーメントの5?11%程度であることが推測される。

 

〈抵抗モーメントによる負担割合〉

 

 

 

 

●地震などにより大変形した土壁は、竹小舞を編み直し、壁を塗り直すことにより、再使用の可能性がある。

 

 

 

〈試験結果/大変形後の簡易補修の効果〉

 

 

 

 

 

 

〈荷重P-真のせん断変形角 曲線/大変形後の簡易補修の効果 〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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